著者:ダニエル・デフォー(1660-1731)
訳者:海保 眞夫 (1938-2003)
* original first published in 1719

読み始めて、とても面白くて、本の発行年を確認したところ、1719年とあり、驚いた。
300年も前ではないか!
300年前の面白さと、今の面白さが変わらないというのは、大変なことである。
さらに、日本ではなく、イギリスの小説である。
古今東西を通じて、人の感覚が共通することに、何か希望を感じる。
みんな物語を好み、ホメロスの時代でも、物語の語り手の訪れを、まちわびた。
アンデルセンの半自伝的小説は、『即興詩人』だった。
更科日記の少女も、源氏物語に読みふけっていた。
これは冒険小説である。
無人島に長期生活する、ナショジオのサバイバル番組を見ているようだ。
耐え難い孤独と、神と向き合うことが語られ、食べ物、住む場所、着るもの、水、全てを自分でまかなう。自分の身を守る。健康を維持する。
最後に、フライデーがやってきて、ロビンソンはゆるされ、そして帰還がある。
(読了:2025.6.21)